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予想できる未来が嫌で、起業した。生涯をかけてコミュニティ支援を行う理由。【Peaps Interview - Peatixをつくる仲間たち#1】

こんにちは!ピーティックス ( Peatix ) 広報です。

ピーティックスは、5月12日で設立12周年を迎えました。

12年の間に素晴らしいスタッフがたくさん集まったピーティックス。今までなかなかお伝えできていなかった、ピーティックスをつくるスタッフの素顔をお伝えしていきたいと思い、社員インタビューを投稿します!(私たちは、社員のことを「Peaps」と呼んでいます。)

第1回目はCEO・原田卓さん。
採用に対する考え方やプライベートのことまで、ざっくばらんに語ってもらったので、ぜひ最後までお楽しみください!

原田 卓(はらだ たく)プロフィール
1973年、東京都生まれ。生後間もなくニューヨークに移住。音楽家の家庭で、ミュージシャンやアーティストに囲まれ、世界中を旅する環境で育つ。米国イェール大学卒業後、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社し、海外契約業務に携わる。アマゾンジャパン合同会社、Apple Japan合同会社を経て、Yoox Japan株式会社代表取締役に就任。その後、Peatix Inc.の立ち上げに携わり、2011年より現職。

(CMOの藤田<左>とピーティックスのPodcast収録スタジオにて。藤田とはキメ顔写真のコレクションを作っている)

ーー現在、CEOとしてどんなお仕事をしていますか?
CEOの主な仕事は3つあって、一つは事業の方向性を決めてそれをきちんと伝えること。もう一つが、良い人を採用すること。3つ目は、お金が途切れないようにすること。
幸いここ数年は黒字化してお金の心配はほとんどなくなったので、事業の方向性について考えて色んな人と話し合う、意見交換する、伝えることに時間を割いています。あとは採用ですね。面接やどういう人を雇うべきかということを考えて話し合って決める。今はほぼこの2点です。

ーー採用フローにはご自身も参加するとのことですが、面接の際に意識して見ているポイントはありますか?
各ポジションに要されるスキルセットは僕がわからないことだし、他の人がちゃんと見るべきだと思っています。やっぱり僕が見るのはコミュニケーション能力。いつも意識しているのは「エアポートテスト」。その人と二人きりで空港に3時間いたら、それが辛いのか、有意義な時間になるのかどうかを見ています。
何かしらのストーリーを持っていたり、面白い経験をしていたり。別にすごく喋る人じゃなくて良いんです。思いやりのありそうな人だったりとか、色んなことを総合的に考えてピーティックスのカルチャーにフィットするかを見ています。あとは、ピーティックスはコミュニティビジネスなので、仕事一辺倒ではなくて、その人がどういう趣味を持っているか・どういう人と交流しているかというのも結構見るかもしれないですね。

ーーピーティックスのカルチャーを作る上で意識してきたことはありますか?
エンパシー、その人の立場になって物事を考えられるか。感情的なところだけではなくて、仕事を進める上でも「相手がどういう立場で」、「どういう理由で」行動をしたかを想像できるかどうか。これまで10年やってきて、エンパシーがない人と仕事をすると非常に辛かった。僕は毎日楽しくやっていきたいので、そこは大切にしています。

ーー起業しようと思ったきっかけは?
実は若い頃から「いつか起業してやる」なんて野望はなくて。音楽一家で育ったこともあって音楽に携わりたいと思い、ソニーミュージックに入って、そこからAmazonに引っ張られて、AppleでiTunesを立ち上げて、また色々あってAmazonに戻ったんです。すごく順調なキャリアだったけど、未来が見えてつまらなくなってしまったんですよね。いるじゃないですか、外資系を転々としてお金を稼ぐ人。そういう自分が見えてしまった途端、背筋が凍ったんですよ。予想できる未来が嫌で。
あとは、バイオリニストの父が腕前一つで自分の身を立てているのを幼い頃から見てきたので、AmazonやAppleの看板を背負うことなく、自分の力だけで何か作ることができたらいいなと思ったのがきっかけ。そう思い始めてから実行するまで結構時間がかかったんですけどね。当時、Amazonの渋谷オフィスの1階にあるスターバックスコーヒーで、共同創業者の二人と「俺たちこんなんでいいのかね〜」という話をずっとしていましたね。

ーーなぜ「コミュニティ支援サービス」を立ち上げたんですか?
最初は、自分がよく知っている領域である音楽イベントでスタートしようという魂胆がありました。だけど立ち上げてみたら、使ってくれたお客様は東日本大震災の支援活動をされていた方々で、「あ、こっちなんだろうな」とすぐに気付きました。今となっては結構音楽イベントでも使われていますけど。自分は音楽が大好きだから、そこに貢献したいという想いは強かったです。けれども、それと等しく、あるいは凌駕するくらい "コミュニティ" はすごいことだなと思いました。

ーーコミュニティ支援サービスを立ち上げてよかったと感じる瞬間は?
いっぱいあります。自分たちが作ったサイトが震災のボランティアに使われていることに感動して、やめられなくなってしまって。今はユーザー数が840万人ちかくでしょ、ピーティックスがきっかけで生まれた赤ちゃんはどのくらいいるんだろうとか、そういうところ。数えきれないです。やっぱり起業はすごく辛いときもあるから、好きなことじゃないと続かない。コミュニティ支援は生涯かけて出来るものだと思います。

ーーPeaps(ピーティックスメンバー)の魅力は?
昔の価値観だったり、(企業の)ブランドにこだわりを持っていない人が多いと思う。こうしなきゃいけないんだっていうルールに縛られている人があまりいないのがすごく良いなと思うし、僕は心地いいです。旧来の価値観とは違う、新しい価値観を持って生きていこうと決心している人が多い。そこは誇れるところですね。

ーー今後、ピーティックスをどういう組織にしていきたいですか?
引き続き、多様性ですね。例えば、男女比率は普通の会社と比べるとすごく良い。あとは国籍も。実は今心配しているのは、カルチャーについて。カルチャーに束縛されると逆に多様性が生まれなくて、同じタイプの人しかいなくなってしまう。プリンシパルやコミュニティガイドラインとか色々プロセス化しているのは良いことなんだけど、それがバイブルではないことも認識しないといけない。ある意味、そこから逸脱していても良い影響を与えてくれる人がいるかもしれない。そういう人も受け入れられる柔軟性を持っていきたいと思っています。

ーープライベートの過ごし方を教えてください。
息子がチェロをやっていて音楽学校に通っているので、息子を指導したり、時々料理したり、本を読んだり、ギターを弾いたり。散歩していることも多いかな。色々なところをとにかく歩きます。NYだったら、セントラルパークのベンチに座ったり、考え事があると学生の頃から大好きなカフェに行っちゃう。東京だと、下北沢のシーシャBARによく行っています。そこであーだこーだ話して......っていう時間が結構大事ですね。

ーー最後に、入社を考えている方に向けて一言お願いします!
共通の想い、悩み、アイデア、楽しみの元に人々が集うコミュニティづくりを支援できるのは非常に意義深い仕事だといつも感じています。一緒により良い世の中を作っていきましょう!

ーー卓さん、ありがとうございました!

(シンガポールオフィス近くのお気に入りのフードコートで。世界各地のメンバーと楽しむ料理は格別においしい!)

ピーティックスは「出会いと体験を広げる」プラットフォームとして、有志のイベントから大型フェスまで様々なシーンで活用できる、イベント・コミュニティ管理サービスを運営しています。東京、ニューヨーク、シンガポール、マレーシアに拠点があり、国籍多様・少数精鋭なチームで活動しています。様々なバックグラウンドを持つメンバーが活躍できる環境に興味がある方は、ぜひご連絡ください!