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家とは違う!?プログラミングスクールでの 子どものリアルな姿 ~『好きなこと』に打ち込み、『失敗を乗り越える力』を身につける~ [KIKKAKE for Parents #5 イベントレポート]

プログラミング教育ってなに?どんどんIT化されていく世の中で、これからの子どもたちの学びと、その先の仕事はどうなるの?

そんな疑問や悩みを持つ保護者の皆さまに、女の子にプログラミングを始めるキッカケを提供するKIKKAKE実行委員会とピーティックスは、プログラミング教育について知り、考えるための2日間・全6セッションのオンラインイベント「KIKKAKE for Parents」を開催しました。

5つ目のセッションでは、株式会社ミマモルメ プログラボ教育事業運営委員会の楠本千尋さんと、株式会社JR中央線コミュニティデザインの杉川美樹さんをゲストにお迎えしました。子どものためのロボットプログラミング教室「プログラボ」で身に付く力や、子どもたちの「好きなこと」の見つけ方についてお話を伺いました。

プログラボとは?

プログラボは、2016年の4月に大阪と兵庫で初開校した子ども向けのロボットプログラミング教室です。 現在は関西、関東を中心に全国で82教室、約8000人の子どもたちが在籍しています。

ロボットプログラミング教育を通じて子どもたちの「夢を実現するチカラ」を育むという理念の元、教室を運営しています。

スクール立ち上げの経緯


プログラボを立ち上げた株式会社ミマモルメは、もともと阪神電鉄の新規事業として生まれ、見守りサービスを提供していました。

鉄道会社として、沿線のまちづくりや地域貢献ができる「教育」「次世代育成」の必要性を感じていた時にロボットプログラミング教育に出会い、子どもたちに本当に必要な教育だと感銘を受け、事業を始めたそうです。

事業をする中で、JR中央線コミュニティデザインもプログラボの理念に強く共感をし、それがきっかけで関東にもプログラボが広がりました。

教室で大切にしていること

プログラボでは、「楽しみながら学ぼう」「たくさん失敗しよう」「好きなことを見つけよう」という3つのことを掲げています。

子どもたちには色んなことに興味を持ってほしいので、講師の意図に反することをする子がいたとしても否定せずに、個性を認めて伸ばすような関わり方を心がけ、

また、講師も子ども達と一緒に楽しむことを大切にしています。

プログラボは「好きを見つける」場所 

保護者の方の中には、「子どもの好きなことがわからない」と悩んでいる方も多いと思います。それはもしかしたら、「好きなこと」を目に見える形で見つけようとしているからではないでしょうか。

「好きなこと」は目に見えるものだけではなく、様々な種類の好きがあります。例えば、商品開発の授業のコピーライティングが好きな子や細かい微調整が好きな子、アイデアを生み出すのが好きな子など、いろいろな子がいます。

プログラボでは、そういった「見えない好き」を見つけるために、身近なテーマや電子工作、AI、調べ学習など様々なカリキュラムを提供しています。

小さな「好き」という感覚を積み重ねていくなかで、将来的に形に見える「好き」が見つかるかもしれません。

「失敗できる環境」って? 

ロボットプログラミングは、パソコン完結のプログラミングとは違い、成功や失敗が周りからも一目でわかるので、悔しさや嬉しさを周りの友達と共有しやすい環境です。

「失敗」と聞くとネガティブなイメージを持ちがちですが、プログラボに通っている子どもたちや講師は「失敗は次に繋げるためのもの」とポジティブに捉えているので、失敗した時はむしろ盛り上がるくらいだといいます。

ロボットプログラミングは一発で上手くいくことは少なく、失敗するのが当たり前なので、子どもたちはどんどん失敗し、失敗に慣れていくそうです。

子どもたちの、家庭内と教室内のギャップ

授業が終わってから、講師が保護者の方にお子さんのその日の様子をお伝えすると、家とのギャップに驚かれることも多いそうです。

話すのが苦手な子がスクールでは講師にたくさん質問をしたり、細かいことが苦手な子が微調整をしてトライアンドエラーを繰り返したりと、家庭とは違う一面が見えることがあります。

杉川さんは、「自分で作ったロボットを思い通りに動かしたいという気持ちが、子どもの性格にも影響を与えているのかもしれない」と語ります。

ロボットプログラミングには、子どもの生き生きした姿や、好きなことに取り組む姿を引き出す力があるのではないでしょうか。

 「プログラボガールズプロジェクト」での電子工作イベント

「プログラボガールズプロジェクト」は、 2021年にプログラボで始まった女の子向けの活動です。

プログラボの教室には女の子が少ないですが、性別に関係なくプログラミングを楽しんでほしいという思いから、一般的に女の子が興味を持ちやすい、光るデコキーホルダーなどを作る電子工作のイベントを開催しています。

「可愛い!作りたい!」という気持ちがきっかけで電子工作に取り組み、ものづくりの楽しさに目覚める子もいます。女の子に興味を持ってもらい、進路選択が広がるような機会づくりに取り組んでいます。

[Q&A]

視聴者の皆さんから事前にいただいた質問にもお答えしてもらいました。

Q)失敗できるとの事でしたが、心理的安全性はどう担保しているのでしょうか?

A)失敗をネガティブに捉えないような声かけをするよう心がけています。失敗した場合でも、子どもたちが頑張った部分や良いところを見つけてフォローしています。また、 講師だけでなくサポートの先生もいるので、約4人に1人の割合でサポートができる環境です。

Q)初心者でも大丈夫ですか?また、保護者がプログラミングに詳しくなくても大丈夫ですか?

A)子どもたちのほとんどが初心者です。 スクールを始めるタイミングも様々で、中学生で入って高校生まで続ける子もいたりと、幅広い年齢層が参加しています。保護者も詳しい方は少ないですし、そのうちお子様の方が習ったことを教えてくれるようになると思います。また、保護者の方も一緒にお越しいただける無料体験会を実施していますので、ぜひお気軽にご参加ください。

まとめ:子どもたちや保護者の方へのメッセージ


[杉川さん]
子どもたちに伝えたいことは3つあります。夢や希望を持ってほしい、視野を広げてほしい、たくさんの人とコミュニケーションをとってほしいということです。
最近はプログラミングやシステム関係の仕事に就きたいという子も多いですが、ゼロから何かを作り出すには夢や希望を持つことが大切ですし、コミュニケーション能力も不可欠です。
子どもたちが夢や希望を持ち、視野を広げるために、可能な選択肢を提示して一緒に学ぶことが、大人の責任だと思っています。

[楠本さん]
子どもたちに自分から主体的に取り組めるような子になってもらいたいです。そのために1番大事なのが、「好きなことを見つけること」だと思います。好きなことだからこそ、頑張れたり、のめり込んだり、自ら行動することができるのではないでしょうか。
プログラボでは自分の好きなことや興味関心に気づけるヒントやきっかけがたくさんあるので、授業を通して好きなことを見つけて、どんどん突き進んでいってもらえたら嬉しいなと思います。

杉川さん、楠本さん、ありがとうございました!

▶︎プログラボについてもっと知りたい方はこちら
プログラボHP

▶︎KIKKAKE(きっかけ)~ガールズプログラミングフェス~とは
「KIKKAKE(きっかけ)~ガールズプログラミングフェス~」は、小学生へのヒアリング調査で、女の子は男の子と比較してプログラミングを学ぶ機会が少ないという課題を受け、女の子にもプログラミングを始めるキッカケを提供したい、という想いで2021年からはじまったプロジェクトです。

趣旨に賛同した全国のプログラミングスクールが、「女の子が楽しめる体験コンテンツ」を扱うプログラミングイベントをオンライン・オフラインで開催しています。
KIKKAKE 2023 ~ガールズプログラミングフェス~

◆KIKKAKE for Parents(きっかけ・フォー・ペアレンツ)とは
保護者の方向けに女の子へのIT教育の重要性を伝えることを目的として開催される、保護者向けセミナーシリーズです。
KIKKAKE for Parents